東京2020の公式サイトに掲載されている聖火リレーの地図では南クリル諸島が日本の領土として表記されている。南クリル諸島のうち、いずれかの島をクリックすると、北海道のリレールートが紹介されたページに移動する仕組みになっている。
南クリル問題
平和条約の不在は長年、露日関係に影を落としてきた。日本は1855年に締結された、貿易と国境についての日露和親条約を参照し、クナシル(国後)、イトゥルプ(択捉)、シコタン(色丹)、ハボマイ(歯舞)島を自国の「北方領土」として返還を請求している。日本政府はクリル諸島返還を、第二次世界大戦終結時に調印されずに終わったロシアとの平和条約締結の条件とした。ロシア政府の立場としては、南クリルは第二次世界大戦の結果ソ連の一部となり、南クリルへの適切な国際法的手続きを踏んだロシアの主権に疑いはないというものだ。