ネパール 遭難者数の増加からエベレスト登山のルールを厳格化へ

ネパール政府付属委員会は、同国からエベレスト登山を希望する登山家に対する条件の厳格化を提起した。
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委員会は、エベレスト登山を準備するすべての人々に必須条件を導入することをネパール政府に提案した。必須条件にはネパール国内での6500メートル超の登山経験が盛り込まれた。

また、登山許可に対する費用も大幅な引き上げが提案され、エベレスト山(海抜8848メートル)で最高3万5千ドルとなる。

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同様に委員会は登山家の医療検査の義務化を主張。専門家の提案により、エベレストの登山希望者には医療書の提出が求められ、自身の健康状態に則した難易度別の登山ルートに進むことになる。また、出発直前にベースキャンプで登山者への健康診断を必ず実施することも提案された。

エベレストの春のシーズン後に政府付属委員会は設立されたが、高さ8848メートルの登山で今年11人が死亡している。

通常、こうしたルートでの死亡原因の多くは雪崩やルートの混乱の結果による。近代登山の歴史ではエベレスト山で約280人が死亡している。遭難者のほぼ半数は雪崩によるもので、死亡原因の5人に1人はルートの混乱、急性低酸素症とその他の高山病の症状による死亡は16%だった。

今年、エベレストでは雪崩での遭難は1人もおらず、死亡の11例中10例が登山家の健康の急激な悪化が原因だった。その際、9人が43歳以上だった。

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