2005年にマサチューセッツ大学医学部の研究チームが行った研究調査によると、定期的に超過勤務をする従業員は、そうではない人に比べて怪我のリスクが61%高くなるという。
法定8時間労働を定期的に超え、週55時間以上働く人は、脳卒中あるいは心臓発作の発症リスクが高まるという。これは2015年に医学誌The Lancetに掲載された研究調査結果によるものだ。
さらに、ヘルシンキ大学の研究者らは、5年にわたり1,200人のフィンランドのビジネスマンを観察した。その結果、十分に食事をとり、全体として健康的な生活を送った人のグループの死亡人数が予想よりもはるかに多かったことが判明した。その共通点はひとつ。他の人に比べて休暇日数が極めて少なかったのだ。
とは言え、仕事がないことが健康を促進するわけではない。たとえ週2時間であっても、仕事が私たちを健康に、幸せにするということは数多く証明されている。2019年6月に行われた新しい研究調査によると、週8時間労働でも、人間の精神状態を良くするには十分なのだという。