日本が消費する灯油の約9割は国産だが、輸入品の大半は韓国産だ。韓国政府が日本に対して輸出を禁止した場合、供給不足や価格上昇を招くとの見方が強まっている。
フィッチ・ソリューションズのアナリスト、ピーター・リー氏は「韓国が対日灯油輸出を禁止すれば、日本で厳しい需給逼迫となる公算が大きい」と述べた上で、韓国産への依存が高まる冬季はその影響が強まると分析した。日本が昨年、輸入した灯油の約79%が韓国産だった。
出光興産は灯油が輸出規制の対象となった場合、代替手段を考える必要があると指摘。同社執行役員の酒井則明氏は国内での生産拡大や韓国以外からの輸入、冬季前の在庫積み増しといった幾つかの選択肢があるとしている。