イラン 核合意復活の交換条件に150億ドルの借款要求

イラン外務省のアッバス・アラクチ次官は、イランが核合意を再開するために、西側はイラン産石油を購入するか、もしくは年末までに150億ドルの借款を提供せねばならないとする声明を表した。
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ロイター通信の報道によれば、アラクチ外務次官はこうした借款を「石油に対する前払い」となるものと指摘している。

イラン ウラン貯蔵量と濃縮度で核合意に未だ違反 IAEA確認
アラクチ外務次官は、「我々の見方からすれば、包括的共同行動計画(JCPOA、いわゆる「イラン核合意」)の完全な実現化に戻るか否かは4か月以内に150億ドルを受け取ることにかかっている。そうでない場合、履行義務はこの先もますます縮小していく」と語っている。

これより前に同国のザリーフ外相は、イランは核合意での自国の履行義務の縮小の第3弾を用意しており、9月4日にもロウハニ大統領が発表することを明らかにしている。

イラン核合意とは?

2015年7月、英独露米仏中とイランは核合意に達したことを明らかにした。合意でイランに対する制裁が解除される代わりに、イランは核プログラムを制限することが決められた。ところが合意の寿命は3年ももたなかった。2018年5月に米国は一方的に合意からの離脱を宣言。イランと取引をする第3国をも対象に含める、イランへの強硬な制裁を復活させた。

そのちょうど1年後、イランは核合意の一連の項目の遂行を停止すると発表。その後イランは、合意によって銀行、石油分野で見込まれていた経済的利益の保障というイラン側の要求を、核合意の参加国らが60日以内に満たすことができなかったという理由で、履行縮小の第2弾を発表している。

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