カタストロフィーへ直進 2100年までに地球の気温は7度上昇 暗澹たる科学者の予測

先日、気候変動に関する政府間パネル (IPCC)で示された、今後80年の地球温暖化の黙示録的シナリオは、実はあまりに楽観的な内容だったことが明らかになった。より進化した気候モデルを用いた結果、至近距離で起きるカタストロフィーはそれよりもはるかに破壊的になる恐れがはっきりしたからだ。科学、技術関連のニュースサイト「Phys.org.」が伝えている。
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1.5度 の気温上昇の怖さは誰にも予測できない

2018年の気候変動に関する政府間パネルのレポートですでに、摂氏1度気温が上昇した場合、死者が出るほどの熱波が地球を襲い、大被害をもたらす大嵐が発生し、洪水が今まで起きなかった地域でも起きてくるという予測が報告されていた。北極の氷、永久凍土が盛んに溶けだし、海面が上昇する。

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レポートの筆者らは何の策も講じずに気温の上昇を1.5度まで許してしまった場合、地球の気温は2100年までにほぼ5度上昇すると予測している。これは地球規模的なカタストロフィーを意味する。

9月23日の国連気候サミットを目前に控え、米議会に対して、まさにこのレポートに注意を向けるよう呼び掛けたのは、若き環境保護活動家のグレタ・トゥンーベリさんだった。

これから先は悪くなる一方

ところが、のピエール=シモン・ラプラス研究所が出した新たなレポートでは現在の傾向がこのまま維持された場合、21世紀末には地球の気温上昇は5度には収まらず、7度になると示された。

ピエール=シモン・ラプラス研究所と類似した帰結を出した研究者らは他にもいる。米国、英国、カナダの専門家らもより深刻な気候変動が起きると予測している。

これはつまり人類には経済を脱炭素化を図るまでにほんのわずかな時間しか残されていないことを示す。しかもこれだけ急速に温暖化が起きる場合はドミノ効果のリスクも高まる。永久凍土の溶けだした氷から多量に放出される温室効果ガスによって、地球はさらに高温になってしまう。

ドイツ、フィンランドの研究者らは、現時点で人類は2050年までに枯渇性燃料を燃焼をせずに済むための必要な技術をすでに有していると考えている。これを実現するために必要なのは唯一、政治力のみ。つまり政治家が動かねばならない。

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