母は強し 子を庇うセイウチがロシア海軍の調査ボートを撃沈 バレンツ海 

セイウチは鰭脚類(海洋性哺乳類)の中で巨体の持ち主だ。先日、北極海であるセイウチの母親が自分の子供を守ろうと、ロシア北方艦隊とロシア地理学会の合同調査隊が乗っていたボートに攻撃をしかけるハプニングが起きた。ボートは沈没したが、幸い犠牲者はでなかった。
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北極海の一部であるバレンツ海に位置するロシアの島嶼群ゼムリャフランツァヨシファ(フランツ・ヨーゼフ諸島)といえば、先日、北方艦隊とロシア地理学会によって新島が発見され、大きな話題を呼んだばかり。新島発見は文句なしに合同調査隊の快挙だが、こんな躍進の陰には日々、尽きせぬ苦労もある。

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9月18日、ビリチェク島に合同探検隊が上陸しようとした際に、隊員が乗っていたボートにメスのセイウチが攻撃。急きょ、隊員が救助用のタグボート「アルタイ」から水面に下ろされたゴムボートに乗り移ったことで奇跡的に全員助かった。セイウチの母親は自分の子供に危険が迫っていると思い込み、必死の攻撃をしかけたのだった。

ボートは沈没したが、探検隊の指揮官の的確な行動により一人の犠牲者も出さず、全員無事に岸にたどり着いた。

今回の事件は、北極圏にはまだ多くの危険が潜んでいるとの事実を改めて示すものである。

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