ツィオルコフスキー記念ロシア宇宙飛行士アカデミーのアレクサンドル・ジェレズニャコフ教授は「想像してみてください。人類は何千年も生きているのに月の表側しか見てこなかったのです。そして、『ルナ3号』が月の裏側に飛んで、私たちが見たこともなければ、目でとらえると期待すらしていなかったものを撮影しました。技術開発と科学の発展の両面から、この撮影は非常に重要なことでした」と述べた。
スプートニク通信社に提供されたアーカイブ写真には、月の裏側の写真と「ルナ3号」の模型写真も含まれている。
アーカイブの職員によると、当時の科学者たちは月表面の裏側は、表側より滑らかだという事実に非常に驚いたという。また、月の裏側の「月の海」とクレーターは表側と比べて少ない。
無人月探査機「ルナ3号」は1959年10月4日に打ち上げられ、3日後の10月7日に「月の地平線」の向こうを初めて覗いた。月の表面から6、7万キロ離れた上空から29枚にも及ぶ月の裏側の写真を撮影することができた。これらの写真に基づき1960年に世界初の月の地図帳と月の裏側の地図が作成され、翌1961年には月球儀が登場した。