GPSモスクワ大会のショートプログラムおよびフリーの結果、マライア・ベル選手は3位になった(計205.67点)。2位エフゲニア・メドベージェワ選手(計225.76点)、優勝アレクサンドル・トルソワ選手(計234.47点)に続く成績だった。
モスクワの試合について
「昨日はショートの失敗に不満でしたが(編注:ベル選手のSPは67.11点で3位)今日はそれに比べるとかなりよかったです」
「このメダルに誇りをもっています。GPフランス大会のメダルと同様に」
ちなみに、フランス大会では表彰式ではちょっとした珍しい出来事が起こった。ベル選手に、優勝したアリョーナ・コストルナヤ選手にかけられるはずの金メダルがかけられてしまったのだ。
ベル選手は、フリップジャンプとSPのスピードを強化し、それにより今後の演技でより点数を上げたい、と考えている。
「今はただ家に帰りたいですね。ラファエル(アルトゥニアンコーチ)に会いたいし、また練習を再開したいです」
アルトゥニアンコーチとの共同作業について
ベル選手はラファエル・アルトゥニアンコーチの指導を受けている。アルトゥニアンコーチはアルメニア出身の著名なコーチで、ロシアでも活躍し、また浅田真央さん、ミシェル・クワンさん、サーシャ・コーエンさんなど、数多くの有名な選手を育てた。現在はベル選手の他にもネイサン・チェン選手、本田真凛選手、アシュリー・ワグナー選手などを指導している。
「ただ実際は、もし私がアルトゥニアンコーチに“携帯が壊れた”と言ったら、コーチはすぐに新しいのを買ってくれるでしょう。アルトゥニアンコーチは自分が丸裸になっても自分の持つもの全てを選手に与える人です。その代わり、私たちに多くのことを求めるのです。私たちに可能性を見出しているからです」
「いつも日本に来ると幸せを感じます。世界選手権の日本の観客の応援を一生忘れません」
その(さいたま)世界選手権では、マライア・ベル選手は同じくアルトゥニアンコーチに師事するイム・ウンス選手(韓国)と接触事故を起こし、話題になった。
「日本の人々はただもう、素晴らしいです。それだけではなく、フィギュアスケートの“通”でもあります。他のどの国でも日本のような応援はありません。私が例えばホーム、アメリカで試合に出ても“ああ、よく頑張ったね”程度ですが、日本ではまるで女王のような扱いをしてもらえます」