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「氷上のサーカスであって芸術ではない」ドイツ選手がロシアのフィギュアスケートについて言及

「現代のフィギュアスケートでは若い選手がより難しいジャンプを跳ぶようになっている。しかしこれは流行と“氷上サーカス”以外の何物でもない」、ドイツのフィギュアスケーター、ニコル・ショット選手(23歳)はこう考えている。
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ドイツの日刊Süddeutsche Zeitung(ジュートドイチェ・ツァイトゥング)はニコル・ショット選手の意見として、プログラムが高難度化することで芸術性に影響が及ぼされ、フィギュアスケートは芸術ではなくなる、と伝えている。同選手はこの傾向が間もなく収まることを期待している。

ニコル・ショット選手自身はジャンプの難度を上げるつもりはないとい。昨年同選手はトリプルアクセルをほぼマスターしたが、ある日転倒し、10週間リンクに上がることができなかった。それ以来ショット選手が自身に課している課題は、演技で観客を魅了し、審判には超高難度のジャンプではなくミリ単位で洗練された動きや、新しいステップ、スピード、振付で魅せることだという。ショット選手は、エレメンツの実施クオリティで頂点を目指すと語った。

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ショット選手を指導するミヒャエル・フースコーチは、2012年にカロリーナ・コストナー選手をチャンピオンに導いた人物で、ショット選手の目指す方向は正しいと信じている。フースコーチは「私たちはエレメンツの実施クオリティで頂点に近づきたい」と語る。そのためにはショット選手が戦いにおいて「いい意味で鋭さと攻撃性を失わないように」することが大事だという。

しかし欧州で表彰台に上るには、3人のロシア選手と競わなければならない。それまで男子しか跳んでいなかった4回転ルッツを女子で初めて成功させた15歳のアレクサンドラ・トルソワ選手、同じく4回転ルッツを跳べる同年齢のアンナ・シェルバコワ選手、そして軽々と2回のトリプルアクセルを決めるアリョーナ・コストルナヤ選手だ。

矛盾する4回転

女子シングルの高難度すぎるプログラムを批判しているのはニコル・ショット選手が初めてではない。多くの批評家が、ジャンプの回転数が増えるのを見て、フィギュアスケートが芸術ではなくなると危惧を唱える。

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近頃、ジャンプ偏重の流れが美しさやプログラムの意味を超えて優勢になり、国際スケート連盟(ISU)も真剣に取り組みを見せ、選手に他のアプローチをさせるようなルールに返納した。例えば4回転の価値点は下がり、GOEの幅も、以前の「-3」~「+3」から「-5」~「+5」へと広がった。これにより技術的エラーに対する減点が厳しくなった。

それというのも、ほんの2年前までは女子選手が4回転を跳ぶとは想像できなかったのだ。

3回転コンビネーションを何度かプログラムに組み入れれば、それで、かなりのレベルの選手だと思われていたのである。しかし今では、何人かの選手にとっては、4回転はすでにルーティンになっている。2019年10月5日、ジャパンオープンで、ロシアのアレクサンドラ・トルソワ選手がフリーで4回転を4回も着氷した。女子シングルにおける4回転については、フィギュアのプロフェッショナルの間でも、ファンたちの間でも、少なくない論争を呼んでいる。何人かの専門家は、4回転は女性選手の身体にとってよくない、と警告している。世界で初めて、4回転を教え子の女子選手たちに教えてプログラムに組み入れた、有名コーチのエテリ・トゥトベリーゼ氏は、あるインタビューで「どのジャンプも、すべて、とても大きなリスクを負っている。そのリスクは他の何とも比べようのないものだ」と話している。


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