メドベージェワ選手は「現在、4回転ジャンプやウルトラCの要素で崇拝されているのは、4回転とトリプルアクセルです。もちろん私にも4回転ジャンプが必要です。フィギュアスケートを続け、さらに進歩したいからです」と語った。
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦ロシア大会でメドベージェワ選手は2位になった。1位は、メドベージェワ選手が指導を受けていたエテリ・トゥトベリーゼ・コーチの教え子、アレクサンドラ・トルソワ選手(15)。
矛盾する4回転
多くの批評家が、ジャンプの回転数が増えるのを見て、フィギュアスケートが芸術ではなくなると危惧を唱える。
近頃、ジャンプ偏重の流れが美しさやプログラムの意味を超えて優勢になり、国際スケート連盟(ISU)も真剣に取り組みを見せ、選手に他のアプローチをさせるようなルールに返納した。例えば4回転の価値点は下がり、GOEの幅も、以前の「-3」~「+3」から「-5」~「+5」へと広がった。これにより技術的エラーに対する減点が厳しくなった。
3回転コンビネーションを何度かプログラムに組み入れれば、それで、かなりのレベルの選手だと思われていたのである。しかし今では、何人かの選手にとっては、4回転はすでにルーティンになっている。2019年10月5日、ジャパンオープンで、ロシアのアレクサンドラ・トルソワ選手がフリーで4回転を4回も着氷した。女子シングルにおける4回転については、フィギュアのプロフェッショナルの間でも、ファンたちの間でも、少なくない論争を呼んでいる。何人かの専門家は、4回転は女性選手の身体にとってよくない、と警告している。世界で初めて、4回転を教え子の女子選手たちに教えてプログラムに組み入れた、有名コーチのエテリ・トゥトベリーゼ氏は、あるインタビューで「どのジャンプも、すべて、とても大きなリスクを負っている。そのリスクは他の何とも比べようのないものだ」と話している。