羽生選手は「今回の課題は何よりもループとサルコウだったので、これがクリアできたらお客さんの前で楽しんでもいいかなと」と語り、前日の緊張感で体が硬かったショートプログラムとはうってかわった状態で演技に臨んだことを明かした。
羽生選手は今回、最初の連続ジャンプで4回転トゥループにミスしたものの、演技の途中でプログラムに急きょ修正を加えるという離れ業を行った。
「練習でも100発100中でできるわけではない。だから一回パンクして(ああ、もう一回できる)と思いました。着氷できたらほどよい緊張感で、もし転んでも今回やってよかったなと思う。」
「名前と曲名のアナウンスが出たとき、本当はトゥーループやろうかなと思っていたんですけど、体力つかうからループにしようかなとも迷って。いいや、一発跳ぼうと思うと、すっきりした。肩の力が抜けていい状態でやれた。」
羽生選手は、公式練習は怪我の痛手を負ったテレコム杯に近く、緊張したと明かした。
「ループは一発目がきれいに降りたが、曲かけのときのループはとても怖く、少しでも不安になったらやめようと思っていた。怪我しないで終えられたのでほっとした。怪我しないことを念頭において、本番はリラックスして集中できたのかなと。」
今季、故障なくGPファイナルにこぎつけた安堵感をにじませた。