すでに大阪府豊中市の庁舎内、電機大手の富士通や住宅大手の積水ハウスの事業所内の自販機からペットボトル商品を排除、減らすなどペットボトル抑制の動きが行われている。
飲料メーカー業界はこの動きに違和感を覚えている。日本のペットボトルのリサイクル率は80%以上で世界的に見てもかなり高いからだ。
環境省が米科学誌の論文をもとに行った試算では、海洋に流出したとみられる日本のプラスチックごみは平成22年の1年間で2~6万トン。日本は今年5月、2030年までに使い捨てプラスチックの排出を25%抑制する目標を設定した。
しかし、日本のプラスチックごみのリサイクル率も84%とかなり高いが、うち56%はプラスチックをごみ焼却炉で燃やし、その熱を火力発電所、温水プールに利用するという「サーマルリサイクル」の手法をとっている。回収したプラスチックごみが新しいプラスチック製品に生まれ変わるのは、ごくわずかの割合だ。