被験者となったのはドイツ南極基地ノイマイヤーに14カ月の調査探検に赴いた男性5名と女性4名。調査探検の前後、研究者はMRTで隊員の脳の容積を測定した。これまで派遣隊員は常に同研究所で血液検査を受け、認知能力テストを行っていた。
14カ月で海馬容積は7.2%減少し、特に神経発生と記憶を司る歯状回にそれが顕著であった。平均して調査隊員の歯状回は14カ月間で約4-10%縮小した。
海馬容積の減少は調査隊員の空間把握力や注意力に影響を与えたが、他の認識能力には影響しなかった。脳の他の場所も同じように減少が見られた。
現在研究者らは、これら変化の予防策を探っている。特に、感覚をより刺激するために専門的な身体運動や仮想現実を使うことを提案している。