グレイヘンガウス氏は、「演技の前と後にアリーナの内面に何が起こったのかを話すことは難しい。なぜなら、選手が勝利や敗北から経験する感情を他人が感じることは不可能だからだ」とコメントした。また、同氏は、「私たちができるのは、アリーナをサポートし、その困難な瞬間に彼女に寄り添うことだけだ。アリーナは真に強い意思をもった人だ」と強調した。
ザギトワ選手が演じたプログラムは新しい命を表現
今シーズンにザギトワ選手が演じたプログラムは、最近亡くなったグレイヘンガウス氏の母親に捧げたものだった。グレイヘンガウス氏によれば、演技のアイデアは母親が亡くなった3日後に浮かんだものだという。「このナンバーは、新しい命、必然的な何か、自然との結びつき、美しさ、人々への理解といったものを象徴している。これは再生であり、輝く追憶のようなもの。私は、こうして苦しい喪失感をなんとか乗り越え、過ごすことができた。
ダニイル・グレイヘンガウス氏の母親であるリュドミラ・シャラショワ氏は、エテリ・トゥトベリーゼコーチの教え子たちの振り付けを行っていた。アリーナ・ザギトワ選手とは結びつきが特に深かった。同氏は、「アリーナと母の間には信頼関係があった。そしてアリーナにとって母の死は、私たちのグループの全選手と同じように、大きな悲しみとなった」と語った。 グレイヘンガウス氏によれば、彼の母親とアリーナ・ザギトワ選手は性格がとても似ていたのだという。
13日、ザギトワ選手は、ロシアの主要なテレビチャンネルの特別ニュースへの出演の際に、休養を取るつもりであり、今シーズンの終わりに予定される大会には出場しないことを明らかにした。ザギトワ選手は、練習は続け、観客にはアイスショーで自分の演技を披露すると強調した。また、彼女は、12月25日のロシア選手権の結果によって確定する欧州と世界選手権への代表入りを目指すことはないと述べた。