過去10年でこの製剤の使用頻度はほぼ2倍になったことが指摘されている。英国ではこの製剤は毎年3万人に使用され、しかし、そのうち8千人超が強い薬の副作用を訴えたと報道されている。
アメリカ食品医薬品局は2005年に人間の脳に対する「ロアキュタン」の影響について研究調査を実施している。約4週間にわたり1つの患者グループで「ロアキュタン」が使用され、また別のグループには抗生物質が投与された。コンピュータ断層撮影では、「ロアキュタン」が使用された患者らの21%に脳の外殻の一部で新陳代謝の低下が観察された。脳の外殻は、自殺を含めたうつ症状との関係が指摘されている。抗生物質を投与された患者たちでは、この脳部分での新陳代謝は反対に2%増加した。
日本では、イソトレチノインが含まれるすべての製剤は、健康への潜在的危険性から使用が禁止されている。国内への「ロアキュタン」の輸入に関しては、医師による特別な指示書によってのみ可能となる。