ソ連時代、みんなが一同に集い、ご馳走が並ぶ正月は本当に待ち遠しい祝日だった。それはロシアとなった今でも変わらない。正月は家族や親しい友人たちと過ごし、互いにプレゼントを贈りあったりして夜通し楽しむ。前もって家中を飾り付け、中庭にはヨールカをたてる。中心街の通りはイルミネーションでライトアップされ、おとぎ話の世界に迷い込んだような雰囲気を醸し出す。大晦日の夜、クレムリンにあるトロイツカヤ塔の時計の針が12時を指し、鐘が鳴る。この瞬間を今か今かと待ちかまえる。そうして新年の到来をみんなで喜ぶのがロシアのお正月だ。
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子ども用品店「ジェツキー・ミール(子どもの世界)」に飾られた新年のヨールカ 1987年
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