フィギュア特集

「開催できないなら、ロシアにやらせてほしい」 タラソワ監督がISU欧州選手権の「あばら家」会場を痛烈批判

ソ連のフィギュアスケート功労監督のタチアナ・タラソワ氏はフィギュアスケート欧州選手権の会場を痛烈に批判した。ISUの用意した会場はオーストリアのグラーツ市から14キロ離れた場所に急きょ設置された「テント」。タラソワ氏は、この建物では世界の首位に立つフィギュア選手らの出場するハイテクスタジアムという役割は到底果たせないとあきれている。
この記事をSputnikで読む

今年、欧州選手権の組織委員会は急きょ、文字通り「野原」に突貫工事で「テント」スタジアムを建てるはめになってしまった。詳しくはこちらの記事をお読みいただきたい。


「これじゃ、まるであばら家…」

タラソワ氏は、これほどまで快適さからほど遠い条件で大会を開催するとは組織側は選手のことを何も考えておらず、国際大会も格下げだと批判している。

「これはもうテント小屋としか言いようがありません。空気循環もへったくれもない。こんな条件下で選手らはどんな演技になるでしょうか。ラファエル・アルトゥニアン氏(編集部注:ネイサン・チェンのコーチ)が書いていますけどね、『プロじゃない人間がプロのアスリートを指導してる』って。全くその通りですよ。」


「ISUと欧州選手権に対し疑問を呈する」

欧州選手権の会場のひどさを目の当たりにしたタラソワ氏は、これに比べて2014年のソチ冬季五輪はいかに上手に組織されていたかを思い起こした。

タラソワ氏をプロではないと言えるのは、まったく教養のない人だけ=イリヤ・アベルブフ氏
「(欧州選手権を十分に)開催することが無理なら、うまくできないというなら、ああだこうだ言わず、いっそのことロシアに(開催権を)渡してください。観客だって集まるし、ちゃんとした照明もできるんですから。」タラソワ氏は記者団にこう語り、欧州ではフィギュアスケートはそんなにもてはやされていないと指摘した。

「(ソチ五輪の組織側は)それぞれの施設にちゃんと責任をもってあたりましたよ。すべて『バリアフリー』の基準に合わせて作らなくてはならないと理解していましたからね。障害を持っていても、すべてが使いやすいようにしなければいけません。私、がよければいいんじゃない。私が、足が悪いからこうする、ということじゃないんです。それに比べ、今、この欧州選手権が行われている場所は…。これはもう、正真正銘のあばら家です。」

タラソワ氏は記者会見会場が設けられた場所についても猛烈な批判を展開した。会場にたどり着くには階段を上らねばならないが、その階段というのが文字通り生命の危険を冒しかねない危険な代物だというのだ。

欧州選手権は22日から開幕。初日は男子シングルペアのショートプログラムが行われた。選手権は26日まで行われる。


このほかのフィギュアスケートに関するニュース、写真、インタビュー等はスプートニクの特設ページをご覧ください。

コメント