ポーランドがF35戦闘機を32機購入へ 購入費用は5千億円

ポーランドは31日、米国から最新の戦闘機F35を32機購入する契約書にいよいよ署名する。32機の購入費用はロジスティクスや訓練にかかる費用を合わせると46億ドル(日本円でおよそ5千億円)に達する見込み。ロジスティクスには訓練用シュミレーターや予備の部品、戦闘機の情報管理システムなどが含まれている。
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待ちに待った契約

ポーランド政府はこの契約締結に並々ならぬ努力を費やしてきた。ポーランド政府のマリウシュ・ブワシュチャク国防相は契約締結を実現するため、これまでに米国を何度も訪問してきた。契約書の署名式にはアンジェイ・ドゥダ大統領も出席する模様。

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この契約についてブワシュチャク国防相は次のように語っている。

「かつてポーランド軍はこれほどの最新兵器を手にすることはなかった。これは軍事兵器に関していえば、トップ・オブ・ザ・トップ。ほかの戦闘機など足元にも及ばない性能だ。これで他国の空軍に対して優位に立つことが可能となる」

また、ブワシュチャク国防相は仮想敵国についてコメントした中で、「我らがポーランドに手を出そうものなら、すぐさま撃退されるだろう、この戦闘機はそれほどの性能を誇る」とした。

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購入価格

ポーランドはこの契約締結に際して、一定の価格交渉に成功したものの、同国の国防費はその大半がF35の購入費用に充てられる。米国側は当初、65億ドルの請求額を突き付けたが、ポーランド側が交渉した末、価格は46億ドルで決着した。これはポーランドが国防費に割く年度予算の大半に相当する。政府の発表によれば、同国は国防軍の最新化に年間で125億ドルを予算として見込んでいる。

MiG29の代替機

ポーランド政府はF35をソ連製のMiG29戦闘機に代わって配備することをこれまで度々明言してきた。MiG29はポーランド空軍で今もなお活躍している。最新情報によれば、MiG29はポーランド空軍で30機近く運用されているものの、近年の事故では3機のMiG29が失われた模様。

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トルコ・ファクター

ポーランドがこれほど速やかにF35を購入できた背景にはトルコの要因がある。トルコはロシア製地対空ミサイルシステム「S-400」を購入したことにより、米国との関係が悪化している。ポーランド政府はこれまで米国とトルコの関係悪化を注視しており、トルコがF35プログラムから除外された場合に備え、「列に並んでいた」といえる。

ロシア製ミサイルの購入をめぐるトルコと米国の関係悪化は2019年7月に始まった。米国はこれまでロシア製ミサイルの購入を中止し、米国製のパトリオットミサイルを購入するよう、トルコのエルドアン大統領に迫っていた。

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