イランは1月8日、革命防衛隊のソレイマニ司令官が殺害されたことへの報復として、イラク駐留米軍の基地を短距離弾道ミサイルで攻撃した。トランプ政権は当初、死傷者はいないと説明していたものの、兵士に脳しんとうや頭痛、めまいなどの症状が相次いで確認され、1月下旬の時点で負傷者は60人以上に達していた。そして米国防総省は10日、負傷者の数が109人にまで増えたことを明らかにした。
国防総省によれば、負傷者のうち76人はすでにイラクでの任務に復帰している。特に症状の重い兵士はドイツの病院で検査を受けており、搬送された兵士の数は27人に達した。そのうち21人は米国本土へ帰還した。また、5人はドイツで医療観察を引き続き受けている。イラクの任務に復帰した兵士は1人だけ。
ソレイマニ司令官の殺害
特殊部隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官は2日夜、イラクの首都バグダッドの空港で米国の空爆によって殺害された。ソレイマニ司令官と共にイラクのイスラム教シーア派組織「人民動員隊(Hashed al- Shaabi)」の司令官数人も死亡した。
イランのザリフ外相は、ソレイマニ司令官殺害は「国際テロ行為だ」と指摘した。
関連ニュース