米国防総省 自国のミサイル防衛システムで露中から攻撃は防御不可能と認める

ロシア、中国の弾道ミサイルから米国を防衛するシステムの構築は技術的に不可能。こうした見解を米国戦略軍司令官のチャールズ・リチャード副総督は、はアメリカ合衆国上院軍事委員会の公聴会で演説した中で明らかにした。
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公聴会の録画は同委員会のサイトで公開された。

公聴会で質問に立ったセト・ミルトン民主党上院議員がリチャード副総督に、米国のミサイル防衛システムはロシアや中国の大陸間弾道弾ミサイルの攻撃を迎撃できるかと尋ねた。

「我が国の政策に照らした場合、ミサイル防衛システムはならず者国家の脅威から米国を守るべきものだ。システムは、ロシアや中国の戦略抑止手段を邪魔する用のものではない。」

米国防総省、ロシアと中国の軍事力増強について再度指摘
米国の政治家らが作成する地球の平和を脅かす国家体制リストに列挙された国は、朝鮮民主主義人民共和国(1988年~2008年、2017年から)、イラン(1984年から)、シリア(1979年から)、スーダン(1993年から)、ベネズエラ(2017年から)の5か国。

ミルトン議員がリチャード副総督に対し、ロシア、中国からの防衛に必要な迎撃ミサイルの数が足りないという議論はあるのかと尋ねると、副総督は次のように答えた。

「こういうこと(=ミサイル数をそこまでのレベルに引き上げること)は技術的に不可能であるだけでなく、言うならば、かなりの部分、グローバル戦略安定の問題になってしまう。」

 リチャード副総督は、ロシア、中国からの核に対する米国の防衛は主に 、報復攻撃の際に敵国に計り知れない損失を与え、攻撃すること自体が意味がなくなるようにする、いわゆる冷戦時代に相互確証破壊と呼ばれるやり方だと説明している。

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