2S7M「マルカ」は1980年代にソ連で開発された2S7「ピオン」の最新の改良型。敵の前線の遥か後方にある戦術的に重要な標的や施設を攻撃するために設計された。ロシアの国営企業「ロステック」は4月7日、2S7「ピオン」の改良型が完成したと発表した。
「ナショナル・インタレスト」によると、要塞として使われている建物を完全に破壊するには、「マルカ」の一発で十分だという。
同誌は「マルカ」が世界最強の自走砲の一つと評価するが、実戦での本格的なテストはまだ行われていないと指摘している。
同誌によると、「ピオン」は実戦では使一度も使用されておらず、主に東ドイツ配属のソ連軍の部隊に供給されていた。ヨーロッパ通常戦力条約(CFE)締結後、「ピオン」と「マルカ」はロシアに配備替えされた。
2S7「ピオン」自走カノン砲が使用された唯一の例として「ナショナル・インタレスト」が挙げたのが2008年の南オセチア紛争。グルジア軍は2S7「ピオン」を6基使用していた。いずれもグルジア軍は撤退する前に隠したが、そのうちの1基はロシア軍に「戦利品」として鹵獲(ろかく)され、残りはすべて破壊された。また、ウクライナ軍が「ピオン」を使用しているという情報もあるが、これはまだ確認されていない。
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