全体的には、2020年から2025年の期間で630万人が結核を発症するおそれが指摘されている。結核による死亡者は140万人にのぼり、またこの地域での状況は5年から8年間で悪化することが予想される。
「Stop TB Partnership」の執行ディレクターであるルシア・ディシウ氏は、結核は数千年にわたり人類を悩ませ続けてきたと強調。また、新型コロナウイルスのワクチン開発に取り組む研究者らは、他の病気のことを忘れていると不満を語った。
ディシウ氏は、「私たちには結核のワクチンはなく、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)のワクチンもなく、マラリアや他の病気のワクチンもない。結核はもっとも古い(病気といえる)」と指摘した。
英紙「ガーディアン」は、結核は毎年150万人超の死亡原因となり、これは他のどの感染症よりも多い数だと強調した。しかし、成人用の結核のワクチンは今日でもなお開発されておらず、子供向けのワクチンしか存在しない。
この5年間、結核の発症数は一貫して低下しており、それは予防・治療の成果だと言える。また、5年前、世界各国の指導者らは2030年までに結核を撲滅させることを約束したと、ガーディアン紙は報じた。
また、以前、アメリカ疾病管理予防センターの専門家らは、新型コロナウイルスのパンデミックは、世界の他の感染症とのグローバルな対策に否定的な影響を与えるおそれがあると警告した。
新型コロナ規制 140万人が結核で死亡する原因となるおそれ
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