中国の大型運搬ロケット 大気圏再突入で一部が大西洋に落下

中国が5日に打ち上げた大型運搬ロケット「長征5号B(CZ-5B)」の機体の一部が、大気圏再突入の際、大西洋に落下したことが明らかになった。米フォーブスが報じた。
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長征5号Bは5日、中国の海南島にある文昌発射場から打ち上げられた。このロケットは2022年前後に完成予定の中国独自の宇宙ステーションの建設に使われるもので、次世代型の有人宇宙船の試作機が搭載されていた。

​ロケットの大気圏再突入の際には、そのコアステージの一部が燃え尽きずに地上に落下すると予想されていた。ハーバード・スミソニアン天文物理学センターのジョナサン・マクドウェル氏は、制御されずに落ちる物体としては、1991年に落下した旧ソ連の宇宙ステーション「サリュート7」以来、ここ数十年で最大なものになると発表していた。

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マクドウェル氏は、長征5号Bに関して「これほど多くの主要な都市圏の上を通過する再突入は見たことがない」とツイート。同氏はコアステージの残骸が、オーストラリアやアメリカ、アフリカ大陸に落下する可能性を危惧していたが、結局のところ大西洋に落下した。

ロケットは時速数千キロで飛行するため、大気圏再突入の予測は難しいことで知られている。さらに、その破片の落下場所は地上の数百、数千キロの範囲にわたると見られている。現在のところ、このロケットの破片が地上に落ちたという報告はない。

大型運搬ロケット「長征5号B」に搭載された宇宙船の試作機は8日、地上に帰還した。

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