ムーアさんはこの募金活動を通じて、英国で最も人気ある人物の一人となった。当時99歳のムーアさんは、寄付金を集めるにあたって、自宅の裏庭を歩行器を使って100往復する目標を立てていた。元々このアクションでの目標金額は1000ポンド(約13万円)だったが、最終的に集まった寄付金の額は想定を超えてはるかに大きなものになった。
100歳の誕生日を迎えたムーアさんの元には、14万枚以上のバースデーカードが届いた。その中にはエリザベス2世からのものも。ジョンソン首相や英国のスター俳優・女優からのビデオメッセージもムーアさんの元に届けられた。
ナイトの爵位を授与すると聞いた直後のムーアさんの反応は「こんなことがあるはずがない!」というものだった。ムーアさんは自分の身に起きたことがとても嬉しく、畏敬の意を抱いており、エリザベス2世とジョンソン首相は自分に信じられないほどの名誉を与えようとしていると語った。
ナイトの授与式を間近に控えていることについてムーアさんは、「女王陛下が剣を上手く扱ってくれることを期待している」とのジョークを飛ばした。(爵位授与の式典中、エリザベス2世が剣で未来の騎士に触れるのがならわし)
ムーアさんは「それまでには私はすっかり歳をとって弱っているかもしれない」と語った。
女王と何を話したいかと聞かれたムーアさんは、真の騎士として君主との会話は秘密にしておくと答えた。
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