隔離から出る恐怖 仏の2人に1人がストレス

フランスではコロナウイルスの制限措置の解除で市民の2人に1人がストレスを感じていることが明らかになった。これはいわゆる「外に出るのが怖い」という心理状態。今まで自宅にいることで守られていると感じていた市民が恐怖を味わっている。仏日刊紙「パリジャン」が調査結果を引用して報じている。
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学術調査では、5月11日からフランス全土で始まったロックダウン(都市封鎖)の解除は、市民にとっては自主隔離そのものよりもずっと大きな不安を呼んでいることがわかった。

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調査の結果、4分の1以上の回答者(27%)が5月11日以来、よく眠れなくなり、20%が抑うつやストレスを訴えていた。こうした症状のいずれかを抱える人は回答者の半数に達している。

なぜ隔離から出るのが怖いのか?

調査を行った研究者のクリスチアナ・クロー氏いわく、自主隔離後のストレスの一因は「外に出るのが怖い」という心理状態。自宅にいた間、市民はウイルスからも離れ、守られていると感じていた。

もうひとつの理由は自主隔離中に身に着いた習慣が壊されることによるもの。クロー氏いわく、隔離が宣言された後、市民はさっさと新たな生活習慣を作り上げ、効率的に暮らし始めた。中でもテレワークに慣れきった市民にとっては、隔離解除でもとのオフィス生活のリズムに戻るのは非常に大きなエネルギーを要する。

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ストレスの3つ目の理由は、周りの世界に対する恐怖。クロー氏は、苦しい経済危機にあえぐ世界を目の当たりに市民は不安を覚えているとみている。


調査を行ったのはクリスチアナ・クロー氏が所長を務める「ヒューマン・アダプテーション」研究所。調査は全仏がすでに隔離措置を講じていた3月23日に開始され、これに数千人のボランティアが参加。調査は被験者が毎週、長いオンライン質問項目に答える形で行われた。

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