地元の漁師マヌエル・ポランコさんは偶然に船の沈没場所を発見。研究所の考古学者らに発見の事実を伝えた。研究者らが船の残骸を調査した結果、この船は200年前、地元住民が悪夢の暗礁と恐れるサンゴ礁に衝突し、沈没したと結論付けられた。
調査の結果、船に使われていた木材のほとんどは腐ってしまっていたが、錨や大砲、船の鋳鉄製の構造物の保存状態は良好だった。
考古学者らは、海底で見つかった残骸は18世紀末から19世紀初頭の英国船のものである可能性があると推測。船の大きさや積載物、沈没時の状況を断定するのは難しいという。研究者らは、新型コロナウイルスのパンデミックの影響でメキシコ政府が課した制限が解除された後、難破船の詳細な調査を開始する。
同研究所は発見者にちなんで難破船をポランコと命名した。ポランコ号が沈没したエリアは、文化遺産に指定された。この船は、多くの船が悲劇に見舞われたこのエリアで70番目に発見された難破船だった。
ポランコさんがその発見について研究所に知らせたのは1990年代のことだったが、考古学者らが実際に水中に潜り、沈没場所の調査を始めたのは数ヶ月前。ポランコさんは現在すでに80歳近くになっており、研究チームの調査には参加していない。
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