原油の需要は回復傾向=露エネルギー相

ロシアのアレクサンドル・ノヴァク・エネルギー相はOPECプラス(OPEC加盟国と非加盟の主要産油国)の閣僚級会議に出席し、4月から実施された協調減産により原油価格の回復に向けて「ポジティブな効果」が出ていると発言した。
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ノヴァク・エネルギー相はOPECプラスのビデオ会合に出席し、世界各国では新型コロナウイルスのパンデミックにより導入された規制が「段階的に緩和される傾向にあり、経済活動が部分的に回復していることから、原油の需要も回復傾向にある」と発言した。

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ただし、原油市場は依然として不安定であることから、引き続き協調減産を行うことで価格の安定を目指す必要性を主張した。そのうえで、「全ての参加国が自国に課した減産量を100%実現することが極めて重要」と発言した。

OPECプラスの会合後にノヴァク・エネルギー相が国営放送「ロシア24」のインタビューに応じた中で発言したところによれば、ロシアが5月に実施した減産水準は目標の96パーセントに留まったという。これに対し、6月の実施水準は100パーセントに達すると発言した。

またノヴァク・エネルギー相によれば、世界の原油市場では3月から5月にかけて供給が需要を大幅に上回り、日量にしておよそ250万バレル、全期間を通して10憶バレル近くの原油が備蓄として余っているという。そのためノヴァク・エネルギー相は産油国で協調減産を継続し、需要と供給のバランスを目指す必要を指摘した。

原油価格の下落

原油価格は3月頭に崩壊。 その原因となったのはコロナウイルス蔓延による世界危機、そしてOPECプラスの減産交渉の決裂だった。新たな協調減産には23 ヶ国が同意し、4月12日、合意締結の運びとなった。

新たな減産合意にこぎつけたものの、 原油価格は高い水準で安定できないでいる。専門家はこれを、 減産量が期待を下回ったこと、 市場から過剰分を取り除くことができなかったためと見ている。 依然として需要は少ないため貯蔵施設はほぼ限界状態のままだ。

石油貯蔵施設の限界は深刻で、WTI原油先物価格は大下落、一時マイナス価格となった

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