プーチン大統領はナショナル・インタレスト誌に発表した記事「第2次世界大戦戦勝75周年に向けた真実の教訓」の中で、国連の安保理常任理事国による核軍縮交渉こそが世界的な諸問題の解決をもたらすとの考えを示した。関係国の首脳らはプーチン大統領の提案に賛同している模様。
在米ロシア大使館はプーチン大統領の記事を米国務省や主要な非政府系組織、欧州の主要大使館、および独立国家共同体(CIS)の関係者らに送付している。アントーノフ大使がオンラインで実施されたインタビューで明らかにした。
米国務省の関係者らはこれに対し、プーチン大統領の記事を検討すると約束した模様。特に、安保理常任理事国による核軍縮の議論に関心を示したという。
米国のマーシャル・ビリングスリー軍縮担当大統領特使はロシア外務省のセルゲイ・リャブコフ次官と6月22日から23日にかけて核軍縮交渉に臨む。交渉では新戦略兵器削減条約(新START)の延長について議論が行われる見通し。
米国は協議に中国の代表も招待しているものの、中国外務省の華春瑩(フアチュンイン)報道局長は16日、露米との三ヵ国交渉には参加しない意向を示した。
この点についてアントーノフ大使は「中国が自ら判断すること」、「中国側に参加は強制しない」としている。一方、ロシア側は核軍縮の交渉に英国とフランスの参加を求めている。
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