グロドノ市のレーニン広場では26日夕方、無許可の政治集会が開催された。スプートニク・ベラルーシによれば、この集会では10人近くの参加者が拘束されたという。
警察は参加者らに対し、許可を得ていないことから散会するよう命じたものの、参加者らは命令に応じなかった模様。集会には政治的内容のプラカードを掲げた参加者らが合流したことから警官隊は参加者らの拘束に踏み切った。今回の拘束には警察の特殊部隊も加わっていたという。
ベラルーシの人権保護団体「ベスナー」(春)によれば、今回の集会は現職のルカシェンコ大統領に対立する候補者らに「連帯を表明」することを目的に実施されたという。グロドノ市では大統領選の候補者スヴェトラーナ・チハノフスカヤさんの後援団体で中心的役割を担うエフゲニー・アンプレエフさんが拘束された模様。
リアノーボスチ通信はベラルーシ警察に取材を申し入れているが、現時点で回答は寄せられていない。
先にベラルーシ政府のユーリー・カラエフ内務相はこうした政治集会が欧米メディアによる介入によって行われているとして批判していた。
ベラルーシでは8月9日に大統領選が予定されており、現職のルカシェンコ大統領は6期目の当選を目指している。今回の大統領選にはルカシェンコ大統領のほか、10人の候補者が立候補している。
候補者のうち、民間銀行「ベルガスプロムバンク」(露ガスプロム社の完全子会社)の総裁職を20年にわたり務めてきたビクトル・バラビコ氏が逮捕されたほか、同じく大統領選への出馬を表明していたユーチューバーのセルゲイ・チハノフスキー氏が逮捕されていた。
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