ロンドン塔の風物詩 15世紀から続くヨーマン・ウォーダーズ(衛兵)がリストラへ

ロンドンの観光名所の目玉で衛兵ヨーマン・ウォーダーズで有名なロンドン塔が衛兵の人員削減に乗り出す。ロンドン塔博物館を管理する組織「ヒストリック・ロイヤルパレス」はコロナウイルスのパンデミックとそれによるロックダウン(都市封鎖)で財政難にあえぎ、とうとう苦渋の決断を迫られた。
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「ヒストリック・ロイヤルパレス」のジョーン・バーンス執行役によれば、ロンドン塔の収入の80%は入場券の売り上げが占めている。ロックダウンの影響で「ヒストリック・ロイヤルパレス」が運営する5つのミュージアムは4か月間の閉鎖を余儀なくされた。バーンス氏はこの長期の閉鎖がミュージアムの財政に「大打撃」を与えており、「この危機はおそらく今年度の終わりまで続く」と暗い見通しを明らかにした。

​バーンス氏は、「ヒストリック・ロイヤルパレス」が危機克服策として人件費の削減に踏み切らざるを得なくなったとして「ここまで事が達してしまったことを非常に残念に思う」とコメントした。

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通称「ビーフィーター(牛食い)」で知られる衛兵ヨーマン・ウォーダーズは1485年に起源を持つ、昔から続く職業だが、これが人員カットされたことは未だかつてなかった。すでに37人が自主的にリストラに応じたが、それだけでは足りず、人員カットはこの先も続けられるものとみられている。

ロンドン塔は7月10日に再オープンしたものの、1日の訪問者数はわずか1000人に制限されている。パンデミックが起こる前は、毎日、1万2000人の入場者でにぎわっていた。

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