ベネチア、米研究者による「冠水放置」案に反論

「サンマルコ広場」協会副会長でベネチアでガイドを務めるカテリーナ・ソプラダッシさんはスプートニク通信の取材に応じ、米国の研究者らによる、環境の観点で脆弱な都市に対し救済費の停止を求める提案は挑発行為のようであり、当該地域の文化的価値を考慮していないと語った。
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ソプラダッシさんは米ノースカロライナ州大学のエリン・シーカンプ教授による、人間が招いた地球温暖化を忘れないよう環境被害に苦しむ文化ロケーションや建築物を自然のなすがままに放棄するという提案に断固として反対を唱えている。冠水したベネチアもその対象になっているとソプラダッシさんは語る。

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カテリーナ・ソプラダッシさんは「文化的中心地の救済に際して、資金の話をしている場合ではない」と主張する。ベネチアそのものが、人間の活動とは無関係の気候変動によって出現したのだという。6000年前のアドリア海は半分凍結しており、氷河はイタリア中心部に達していた。氷が後退するとポー平原が形成され、その結果ベネチアが誕生したという。

ベネチア市行政の広報担当シモーネ・ヴェントゥリーニさんもソプラダッシさんと同じ意見だ。人類の文化遺産は経済的価値を超えると主張する。今年ベネチアは市政1600年を祝うが、今日も美と文化的豊かさという言語で世界と対話を続けているという。ヴェントゥリーニさんは、他の文化記念碑と同様、「ベネチアを守り維持」するのは人類の義務だと語った。

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