ロシアが化学兵器禁止機関からの脱退を検討 国連大使が可能性を示唆

ロシアのヴァシーリイ・ネベンジャ国連大使はリアノーボスチ通信からの取材に、ロシアが化学兵器禁止機関(OPCW)からの脱退を検討しかねない状態にあることを明らかにした。
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ネベンジャ国連大使は次のように語っている。

日本政府、ナワリヌイ氏事件について事実関係の早期解明に期待=加藤官房長官
「ロシアがOPCWを脱退したとしたら、『まさにこれを証明する必要があったのだろう』と言われるに決まっている。だが同機関が権威を完全に失い、単に気に入らない政治体制に対して紋切り型の決定を下すだけの場と化かしてしまったなら、(脱退を)考える余地はある。それでも我々は脱退のような急激な動きはしないし、他の方面にもそうすることは勧めない。」

ネベンジャ国連大使は化学兵器禁止機関が先入観にとらわれている明確な例として、化学攻撃を行ったと決めつけ、シリア政権を名指しで非難したことを挙げた。これをシリアとロシアは証拠もなしに非難されたと主張している。ネベンジャ大使はスクリパリ氏服毒事件ナワリヌイ氏服毒事件も同様のスキームで証拠もないままにでっち上げられたものと付け加えた。

こうした一方でネベンジャ大使は、化学兵器禁止機関は権威を失いつつあるものの、ロシアとしてはその重要性は認めていると指摘した。

グータ化学攻撃

2018年4月、西側諸国はシリアがダマスカス近郊東グータ地区のドゥーマ市に対して化学兵器攻撃を行ったと主張し、この際に民間人に犠牲者が出たとして非難した。

ナワリヌイ事件を「ノードストリーム2」打撃に利用する動き= ロシア対外情報庁
化学攻撃の証拠として有志連合側が使用したのは「ホワイト・ヘルメット」が撮影した動画。動画には有毒物質らしきもので苦しむドゥーマ市の児童、市民を医者らが必死で助けようとする場面が映されていた。

この1週間後、米英仏は、化学攻撃の有無に関する化学兵器禁止機関の帰結を待たずにシリアの施設への攻撃を開始。

シリアとロシアはこれを厳しく非難した。ロシア外務省はアサド政権の軍が化学攻撃を行ったと断定したのはテロリストを優勢にし、内部の武力攻撃を正当化するのが目的と主張した。

この他にもロシアは再三にわたり、「ホワイト・ヘルメット」はシナリオを作成して偽情報を流していると主張してきた。

アレクセイ・ナワリヌィ氏の入院

8月2日、オムスクでロシア野党指導者のアレクセイ・ナワリヌィ氏が病院に搬送された。同氏は移動中の機内で体調急変。病院では意識不明の状態で人工呼吸器につながれていた。その後、航空機で独シャリテー・ベルリン医科大学に移送された。

ドイツ側は、ナワリヌィ氏の中毒は神経剤「ノビチョク」によるものと主張。一方、ロシアの医師はナワリヌィ氏の体内に毒物を確認できなかった。ドイツは主張の証拠をモスクワに提供しておらず、加えて中毒にはロシア当局が関与していると非難している。ナワリヌイ氏は9月22日に退院した。

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