バライサー氏は、「私は、アサンジ被告が米国で深刻な孤立を伴う行政処分を受ける可能性があることを考慮している。この孤立は、アサンジ被告の心理面に悪影響を及ぼす恐れがある」と述べている。
米国側の弁護士は以前、裁判官が米当局の要求を拒んだ場合、上訴することを明らかにしてきた。アサンジ被告の弁護士によると、同被告の訴訟を何年にもわたって行われており、英国の最高裁や欧州人権裁判所にまで進む可能性がある。そのため、今回の判決では初期段階の審議のみが完了したという。
ジャーナリストのアサンジ氏は2006年、 主に機密文書を公開しているサイト「ウィキリークス」 での活動に関連して広く知られるようになった。
アサンジ氏は2010年8月、米国当局からの関心が強まった時期 に庇護を求めるためスウェーデンを訪れたところ、 性的暴行に関する容疑がかけられた。2010年11月、 ストックホルムの裁判所は性的暴行容疑でアサンジに逮捕状を出し た。
2012年からアサンジ氏は、 ロンドンにあるエクアドル大使館の敷地内に避難していた。 その理由は、大使館の壁の外では、 暴行事件に関し裁判所に出頭しなかったために逮捕される危険があ るためだ。アサンジ氏に対する事件そのものは、 2017年5月に終了となっている。