同サイトは、中国とロシアが2020年に実施した最新のミサイル実験を具体例として挙げている。中国は昨年8月、南シナ海に中距離弾道ミサイルを2発発射し、陸上の標的だけではなく空母などの海上標的にも命中させる能力を明確に示した。この実験より前、米軍U-2偵察機がミサイル発射実験エリアの中国領空に侵入。中国政府は、「米国への警告として」ミサイル発射実験を行ったことを隠さなかった。
ロシアは2020年12月、白海で新型の超音速対艦巡航ミサイル「ツィルコン」の3回目の発射実験を行った。フリゲート艦から発射されたこのミサイルは、速度マッハ8に達し、450キロ先の海上標的に命中した。
冷戦が終わり、ソ連が崩壊した後、米空母の優位性は疑う余地のないものだと思われてきた。ビジネスインサイダーは、米空母は1990年代以降、米国が関与してきた紛争において重要な役割を果たしてきたと指摘している。例えば、米空母の存在は、1950年代の中国の台湾侵攻を抑止するのに役立っている。
一方で同サイトは、ロシアと中国が実施したミサイル発射実験は、米空母が「すぐに真の脅威に直面する可能性がある」ことを示していると強調している。中国は現在、超音速ミサイルDF-17とDF-100など世界最大級で最先端のミサイルを保有している。ロシアも多数の超音速ミサイルを開発しており、その中で最も有望なのが「ツィルコン」である。
同サイトは、ロシアと中国が有する新型ミサイルの能力が完全には明らかになっていないにもかかわらず、両国が実施した発射実験は米空母の優位性に脅威があることを示していると指摘している。
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