新型コロナウイルス

18種のコロナ変異種が検出されたロシア人女性 研究結果が公表

ロシア人女性の新型コロナウイルス感染者からSARS-CoV-2の18種類の変異体が検出された。そのうち数種はイギリスの患者から検出された変異種と一致している他、さらにデンマークで大量殺処分されたミンクから見つかった菌株もあった。ロシア人研究者らは、これが唯一の検出例ではあるものの、コロナウイルスの進化を理解する上で極めて重要と強調している。
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2020年3月末、ガンの第4ステージにあるこの女性患者は定期的な放射線治療を受けるために入院した。ところが女性は入院中に隣のベッドにいた高齢者患者からコロナウイルスに感染し、その後、4か月にわたってウイルスの治療を受けることになった。

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入院中は常時医師の監視下に置かれ、定期的に粘液採取型の感染検査が行われた。最初にこの患者から検出されたコロナウイルスは武漢で見つかった型のウイルスだったが、治療の段階でウイルスは25回の遺伝的に変化しており、そのうち18種は患者のがん細胞があるリンパ腺の中だけで特異な変化を遂げていた。

研究者らは、この患者にこれだけ多くの変異体が出来た原因について、SARS-CoV-2が長期間1人の体内に存在し、放射線治療が行われる中で薬剤が投与された免疫が著しく低下したからだと説明している。薬は悪性腫瘍の細胞と共に、抗体の生成を行うはずの健康な細胞も一緒に殺してしまった。
このことから、SARS-CoV-2 が進化を遂げるためには免疫の弱った人体細胞が最上のメソッドであることが分かった。これを受けて研究者らは、
COVID-19に打ち勝つ一番の予防策は国民の免疫向上を図ることだと締めくくっている。

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