ビジネス・インサイダーによると、テスラは、SNS上に投稿された不満の申し立てなどがイーロン・マスクCEO宛てのものであるケースに対処する人材を探している。
マスク氏がツイッターを積極的に利用していることは以前から知られている。マスク氏はツイッターであらゆる話題の問題について意見を述べ、私生活について語り、フォロワーとコミュニケーションを取っている。また、様々な意味にも受け取れる発言をしたために投資家の怒りを買ったことから、法的手続きにまで至ったこともある。例として、マスク氏はツイッターでタイ少年サッカーチームの洞窟遭難事故の際に救助にあたった英国人ダイバーを「小児性愛者」と根拠もなく呼んだり、資金は「確保されている」との発言後に自社の全ての株式の買い占めを約束した出来事を起こしている。
求人の文面からわかるように、テスラはカスタマーサポートの専門家を必要としている。その仕事の一つは、マスク氏宛ての「SNS上の問題を解決する」こと。つまりその社員には、不満を持つ顧客をかわしマスク氏を擁護することが求められている。
記者のジェイ・ボラー氏は、テスラのウェブサイトでこの一風変わった求人を発見した。
その後、求人を再び読んだボラー氏はSNSユーザーの攻撃からマスク氏を守るという文章が本文から削除されていることに気がついた。この求人はサイトで閲覧できるようになっている。
ここ最近、テスラ社製の車の不具合に関する報道が頻繁に出てくるようになった。
現在、テスラには広告宣伝部門が存在しない。これは2020年にマスク氏自身が解散させたことによるもの。
テスラ社の車で問題が起きた多くの利用者やジャーナリストが、ツイッターで同社のマスク氏宛てに書き込み、同氏に目を向けてもらうようにしている。SNS上の問題に対処する事になる社員は、マスク氏のすぐにかっとなる性格を考慮し、マスク氏を傷つけることなく、会社の評判の維持を助けていくことになる。マスク氏には、数百人のフォロワーの「目の前で」我を忘れた前例がある。
この新たに雇われる社員がツイッターや他のSNSに関するマスク氏の全ての責任を引き継ぐのか、それとも最も差し迫った問題のみを扱うのかはまだ分かっていない。