氷河は昨年の1年間で、5平方キロメートルの全域にわたり高さが最大10メートル減っており、研究チームによると「2019年は温かかったが、2020年の溶けるスピードは2倍以上だった」という。
アルタイの氷河のデータは世界氷河モニタリングサービス(WGMS、スイス・チューリッヒ)に伝送されている。
氷河の溶けるスピードが速まったのは気温上昇によるもので、昨年は60年の観測史上でも上位の気温が記録された。産業革命以前と比べ2020年の気温は1.2℃上昇している。これらデータもチューリッヒに送られている。
「アクトルゥ」は中央アジアでは初めて気候変動に反応を示した氷河。今後はこのような現象が至るところで観察される可能性があり、緊急事態が増えていくと予想される。
人類にはまだチャンスがあるか? 地球のグローバルな環境問題
動植物の絶滅危惧、海洋のマイクロプラスティック、大気中の有害廃棄物、温室効果ガスの増大、資源不足と不合理な使用、それにより引き起こされた自然の激変。これらは、地球上で人類の活動が生み出したグローバルな問題のほんの一部に過ぎない。生態学者らが行う予想は、毎年より厳しくなっている。家庭や住民の存在に深く関わっているこれらの問題を、我々は解決しなければならない。
世界中の研究者や国際機関、一般の人々は、こうしたエコロジー問題やすでに生じた損失の回復の解決策を見出すために力を合わせている。新しいタイプのエネルギー天然資源、水や土壌、空気の浄化技術、環境負荷からエコシステムを保護するイニシアチブといったものは 、成功への希望を与えてくれる。
人類は、永遠にパラドックスに対応しなければならない。人類存亡のために、人類自らが作り出した問題に対処し続けていかねばならないのだ。この悪循環を断ち切ることはできるのか?そして我々の地球上での生活にはどんな解決策がもたらされるのか ?
スプートニク日本は、環境問題に関する特集記事を読者のみなさんに紹介する。
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