金需要の急激な落ち込み 専門家が報告書を発表

金の需要は2020年、11年ぶりに低水準に落ち込んだ。これは、金の国際調査機関「ワールド・ゴールド・カウンシル」が28日に発表した報告書「金の需要ダイナミクス」によって明らかになった。
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その報告書では、最低水準にまで落ちこんだ要因として、2020年の第4四半期における需要が低迷した点を挙げている。しかし、2020年の1年間を通して需要が減少した主な要因は、新型コロナウイルスのパンデミックだ。これにより、金の需要は前年比14%減の3759.6トンとなった。

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報告書によると、2020年の金の需要は2009年以来初めて4トンを下回った。

一方で、パンデミックに対する不透明感や政策に対する反応が2020年の1年間の投資需要をささえ、前年比40%増の1773.2トンと過去最高を更新した。報告書では、投資が増加した要因の大部分は金の現物を担保にした証券「ETF(上場投資信託)」によるものだが、2020年後半の金地金(インゴット)やコインの需要増加も寄与していると指摘されている。

また年間の金供給量は前年比4%減(4633トン)と2013年以来最大の減少となった。この主な原因は、新型コロナウイルスに関連して金鉱山の生産が混乱したことによる。

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