シリアが米軍による攻撃中止を国連に要請

シリア政府は米軍による攻撃を中止させる上で必要な措置を可及的速やかに実行するよう国連安全保障理事会に要請した。シリア外務省の声明で明らかになった。
この記事をSputnikで読む

国営放送SANAが公開した外務省の声明文によると、シリア政府は国連事務局長、および国連安保理議長宛に書簡を用意した。シリア外務省の書簡には、米空軍が東部デリゾール県で実施した空爆は、「露骨な攻撃であり、捏造された口実をもとに米軍が繰り返す一連のエピソード」と記されている。声明の中でシリア外務省は国連による介入を要請している。

外務省は安全保障理事会が平和と安全保障の維持に対する責任を取り、その常任理事国(米国)が主権国家に対して行う攻撃、および犯罪行為を速やかに阻止することを再び要求する。

空爆を命じたバイデン氏、イラン首脳に「用心したまえ」と忠告
米空軍所属のF15戦闘機2機は現地時間で25日深夜、シリア東部でシーア派武装勢力が使用する施設にミサイル攻撃を実施した。サウジアラビアのテレビ局「アル=アラビーヤ」によると、この攻撃でシーア派武装勢力「カタイブ・ヒズボラ」と「カターイブ・サイード・シュハダ」の戦闘員22人が死亡した。これら2つの武装勢力は、シリア政府軍側で国際テロ組織「ダーイシュ」(=IS、ロシアで活動禁止)のテロリストと交戦している。

国防総省によると、F15戦闘機はあわせて7発の高性能ミサイルを発射し、9つの施設を完全に破壊したほか、2つの施設に損壊を加え機能停止状態とした。国防総省はこれらの施設を破壊したことにより、イラク領における武装勢力の活動を阻止できるとしている。また、この攻撃は自衛を目的としたもので、米軍、および有志連合軍を将来的に保護するものになると説明している。

シリア空爆後、米軍は報復の可能性が高いとして、警戒態勢を数日間にわたって強化するようイラク駐留軍に命じている。

コメント