3月11日14時46分(日本時間)、宮城県三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生。この地震により、当時稼働中だった1、2、3号機は制御棒が挿入され自動停止し、その後、原子炉の冷却作業も行われていた。
しかし地震により送配電設備が損傷し、全ての送電が停止した。さらにその後、想定を大幅に超える津波が押し寄せたことで非常用ディーゼル発電機等の重要な電気設備が水没。全電源の喪失により、原子炉の冷却機能を失った。
原子炉が冷却できなくなったことで原子炉内は水位が低下し、炉心溶融に至った。やがて原子炉内の水蒸気と化学反応を起こし大量の水素が発生し、その水素ガスが滞留した1号機が3月12日に爆発し建屋の上部が崩壊。大量の放射性物質が大気中に放出された。また、14日には3号機が、15日には4号機が同様に水素爆発を起こした。
現在、同発電所では使用済燃料プールからの燃料取り出しや燃料デブリ取り出しなど廃炉作業が進められているが、最長で40年の歳月がかかるとされている。