クリューゲ代表は「これは2021年がもう1年COVIDの年になるという予測に立脚しています。ただし今年はより予測が立てやすく、制御しやすくなるはずです。2020年はterra incognita(幽冥の境)の年で、科学的、政治的に見通しが立たなかった。1年が経って、はるかに多くのことがわかるようになりました。私達はツールを手にしており、診断プログラムもあり、ワクチンがあるのです」と語っている。
クリューゲ代表は、自分の作業では先を見越すことが重要なため、自分としてはパンデミックの収束時期は翌年の初めになるとターゲットをしぼっていると語っている。
「だからといってウイルスが消滅するわけではない。ただしその時期までには干渉の必要性はもうなくなるよう期待している。」クリューゲ代表はこう補足している。
こう語る一方でクリューゲ氏は、「欧州の連帯」の必要性を強調し、富裕な地域がワクチ接種ができ、別の地域は接種できないという事態は許されないと指摘した。
クリューゲ氏は、それぞれの国がいかに制限を解くかも成功の鍵を握っており、性急な制限解除は事態をすぐに後戻りさせるとくぎを打っている。
WHOは2020年3月11日、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)の段階に至ったと宣言した。パンデミック宣言を受けて世界の多くの国が厳格な検疫措置を講じ、国境を封鎖して航空、陸路(車両、鉄道)の交通を遮断した。現在、こうした遮断は感染状況に合わせて段階的に緩和されつつある。
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