発掘調査は2017年から行われているが、場所へのアクセスが困難であり、一部は登山用具を使わないと到達できないほどである。発掘開始に踏み切った背景には「盗掘者」による強奪を防ぐ目的がある。盗掘者は黒海の洞窟を標的とし、自身の命を危険にさらしてまでアーティファクト(工芸品)発掘を試みていた。イスラエル考古学庁の専門家はドローンを使い、約80キロメートルの洞窟を調査した。
聖書の巻物には十二小預言書の一節があり、ゼカリヤ書とナホム書も含まれている。巻物はおよそ2千年前のものと推定される。これら内容は、より後期の時代と大きく違い、予想外に一致しない点が確認されている。
洞窟ではまた、布に包まれた6-12歳の子どもの骨が発見された。胎児のようにくるまっており、骨はおよそ6千年前のものと推定。一方、籠は最も古い発掘物となる。考古学者らは製作時期を紀元前9千年頃と推定している。完全な形で、無傷で発見された。
その他、考古学者らは「バル・コクバの乱(132-135年)」時代のユダヤの反逆者のものと推定される遺物も発見した。蜂起コインやユダヤの象徴で飾られた金庫、矢じりと槍の頭部、布の欠片、サンダル、そしてなんとシラミ取りの櫛まであった。
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