フィギュア特集

ストックホルムのフィギュア世界選手権 コロナ時にこそ、こんなユーモア!

ストックホルムでは、パンデミックにもかかわらず、厳格な規制をしいた上でフィギュア世界選手権が開催されている。選手らは外界との一切のコンタクトを絶った、いわゆる「バブル」の中で生活を強いられている。ところが国際フィギュア連盟(ISU)はこれでもまだ不十分として、選手らの練習空間においても制限リストを拡大した。
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リストの1項目にはリンクの手すりを手で触ってはいけないと書かれた。しかしこの動作を選手らはリンクに出る時、滑り終えて外に出る時に無意識のうちにやっている。行わぬようにという進言は当然、厳しく遵守されているが、ISUもこんなユーモアたっぷりのアイロニーまでは、ありがたいことに禁止はできない。

ロシアのことわざに「笑いは寿命を延す」という賢明な言い草があるが、これは確かに、慣れない条件に突き当たって、ストレスを感じた時、これに抵抗する最良の策だ。

五輪チャンピオンのロシアのアレクサンドル・ズーリン氏(現在、アイスダンスのヴィクトリア・シニツィナ、ニキータ・カツァラポフ組のコーチ)は自分のインスタグラムに思わず笑ってしまう写真を掲載した。ユーモアに富むズーリン氏はいかにして手すりを手で触らないかを身体の他の部分を使って披露。

ズーリン氏は写真のキャプションを「ロシア流ウィット」と結んでおり、フィギュアの選手は手足がよく動くだけじゃなく、頭の回転だって抜群だという事実をほのめかしている。ロシアのスポーツニュース界に飛び込んできた、ロシア人ならではの即応アクションは、世界選手権の開幕を固唾をのんで待ちわびるフィギュアファンの気分を一気に盛り上げた。

感染によってこれほど複雑化した条件下での世界選手権は出場する選手たちにも、観戦する側にもストレスフルだ。選手らは今季で一番重要な国際大会にやっとたどり着いたのだが、最強選手らの試合は無観客で、つまり観客席の応援なしで行われる。この観る側が表す感動ほど選手を高揚させ、気丈にしてくれるものはない。

フィギュアスケート世界選手権、開催を前にスキャンダル?
だからこそ「コロナウイルス時の世界選手権」をテーマにした、こんなユーモアたっぷりの写真ミームは、シリアスな大会でこそ味わえる、陽気で明るい祝祭的な雰囲気を心の中に思い起こさせてくれる。コロナで厳格極まりない制限があったって、選手やコーチの高揚感までだいなしにはならない。

それに、ズーリン氏からはすぐにもアイロニーたっぷりの写真シリーズがまだどっさり届くはずだ。選手には演技を終えた後のコーチとのハグは禁止されている。ハグ、握手の代わりに世界の首脳らは肘で挨拶をしあうようになったが、これをズーリン氏がどうかわすか、見ものではないか! 

ハグといえば、ズーリン氏にはハグをどうしてもしなければならない理由がきっと現れる。今季、アイスダンスのチャンピオンの座を守りぬいてきた仏のガブリエラ・パパダキス、ギヨーム・シゼロン組は欠場。ヴィクトリア・シニツィナ、ニキータ・カツァラポフ組は有力な金メダル候補だ。

今回のストックホルムのフィギュア世界選手権の男子女子シングルでどんなどんでん返しが待ち受けているのだろうか。スプートニクの記事をお読みください。

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