報告によると、フランスでは3月19日から25日にかけてアストラゼネカ社製の新型コロナウイルスワクチン接種後に3例の血栓症が明らかとなり、うち2例が死亡事例となった。血栓症(血小板数の低下)や血液の凝固障害との関連が疑われる深部静脈血栓症が指摘されている。
新型コロナウイルスのワクチン接種キャンペーンの開始以降、フランスでは合計12例の血栓症が確認された。そのうち4例が死亡事例となった。3月24日には、24歳の大学生がアストラゼネカ社製の新型コロナウイルスワクチンを接種した数日後に死亡した。
フランスのジャン・カステックス首相は3月18日、アストラゼネカ社製ワクチンの安全性に関する欧州医薬品庁(EMA)の決定を根拠に、19日からワクチン接種を再開することを明らかにした。
アストラゼネカ社製のワクチンについて、接種後の血栓症発症が報告されていることから一部のEU加盟国は現在、接種を一時停止している。
これについては調査中であるものの、欧州医薬品庁(EMA)はアストラゼネカワクチンの使用をある特定の人に対して制限する予定はないとしている。また、世界保健機関(WHO)の専門家らは同ワクチンの安全性を認め、接種と血栓症発症の関連性を認めていない。3月18日にはEMAがワクチン使用継続の勧告を出し、その後多くの国で接種が再開された。
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