ブィチェク委員長は「ベラルーシ1」チャンネルの番組に出演し、ゼンコヴィチ氏がKGBに対して行った供述についてコメントした。ブィチェク委員長によると、ゼンコヴィチ氏は具体的な工作活動を進め、国家転覆に関わる軍事活動に参加する用意がある部隊を買収したことを認めたという。容疑者は現在、KGBの独房に拘留されている。
検察が用意した訴状を容疑者はすべて認め、容疑者が計画していた違法行為について、余すところなく供述を行っているとのこと。
ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は17日、大統領一家の暗殺を計画したとされる外国人グループを摘発したことを明らかにした。ルカシェンコ大統領はこのグループに米国の特殊部隊が関与したと指摘している。また、ルカシェンコ大統領によると、ウラジーミル・プーチン露大統領はジョー・バイデン米大統領と行った電話会談でもベラルーシ大統領の暗殺計画について問題提起を行ったという。
ベラルーシと米国の二重国籍を持つ弁護士のユーリー・ゼンコヴィチ氏と政治学者のアレクサンドル・フェドゥタ氏、そして野党「ベラルーシ人民戦線」のグリゴリー・コストゥスョフ党首を含む数名がルカシェンコ大統領の暗殺計画に関与したとしてロシア連邦保安庁の職員によってロシア国内で拘束された。
容疑者らはいずれも5月9日の戦勝記念日にあわせてルカシェンコ大統領を暗殺し、ウクライナやベラルーシの民族主義者を結集してカラー革命を目指していたとされている。容疑者らは軍事クーデターについて共謀し、さらにはベラルーシ軍で反体制的思想をもつ将軍らとモスクワで密会したという。ベラルーシKGBによると、ゼンコヴィチ氏は米国の特殊部隊と関係があったとのこと。一方、米国務省のネッド・プライス報道官はリアノーボスチ通信の取材に応じた中で、「米国政府がルカシェンコ殺害の試みを支援したとか、それに関与したという憶測はいずれも完全な虚偽」と発言した。