被害に遭ったのは、香港で最もファッショナブルな地区の豪邸に住む90歳の女性。
ガーディアンによると、女性は昨年夏、中国公安当局の職員を装った詐欺師らから電話を受けた。詐欺師らは、女性の個人情報が中国本土で起きた重大犯罪で利用されたとし、女性は保管のために預金を銀行口座から捜査班の口座に送金する必要があると主張した。数日後、特別な携帯電話とSIMカードを持った人物が女性の家を訪れ、中国の公安当局者を名乗り、送金を行うよう女性を説得し、女性は計11回、振り込みを行った。女性は5カ月間で3200万ドルを詐欺師らに振り込んだという。
香港警察によると、不審に思った女性の家政婦が女性の娘に連絡し、娘が警察に通報、事件が発覚したという。
ガーディアンは、香港は世界で最もビリオネアが集中している国・地域の1つであり、電話を使った詐欺の被害に遭う裕福な人たちの中には高齢者が大勢いると報じている。今年第1四半期だけでも被害額は4500万ドル(約48億5000万円)に上っている。
関連ニュース