2018年、測地・製図センター支部職員のウラジーミル・グラボフスキーは、9000ルーブル(約1万2800円)で、1960年代から70年代の参謀本部の地形図(縮尺5万分の1)のデータが収められたディスクを販売した。グラボフスキーは、14ヶ月の実刑(執行猶予3年)を言い渡された。
地質調査員でトレジャーハンターのアントン・カロミツィンが地図を購入した。カロミツィンの妻によれば、同氏はこの地図をムルマンスク州での休暇の計画に役立てようとしていた。また、これまで地図から機密の印が削除されていなかったことから、同じくカロミツィンも国家機密を含む情報入手に関して告訴された。彼はオランダに渡り、政治亡命しようとしている。
カロミツィンによれば、これらの地図は普通の地形図でしかないという。彼は、どこの国の軍でも現在は紙の地図ではなく衛星データを活用しており、世界中でこうした地図は何ら秘密にはされていないと主張している。
昨年10月、サハリン州政府は、クリル諸島が日本の領土として描かれている地図を使用した職員を解雇している。
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