ニコル・パシニャン暫定首相が軍事援助を求めプーチン大統領に書簡送付

アルメニアのニコル・パシニャン暫定首相は、アゼルバイジャンとの国境に位置するシュニク地方の情勢から軍事援助を求める書簡をウラジーミル・プーチン首相に送付した。
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パシニャン暫定首相によれば、13日にアルメニアとアゼルバイジャンの両国は、アゼルバイジャン軍がアルメニア領を放棄することで合意に至った。

しかし、合意はアゼルバイジャン政府側が部分的に実行しただけだった。これに関連し、パシニャン暫定首相は1997年の友好・協力および相互援助条約、そして、軍事援助を含むアルメニアへ提供するためのアルメニアとロシアの軍のグループ化に関する条約にもとづきロシア大統領に要請を行なった。

シュニク地方の状況

12日、アゼルバイジャン軍はシュニク地方の国境区域の1つで「国境の明確化」の作業を実施しようとした。アルメニア検事局は領土保全違反として刑事訴訟を起こした。

2020年9月末にナゴルノ・カラバフで軍事行動が再開され、それにより紛争が長期化し、一般市民に犠牲者が生まれた。両国は何度も休戦締結を試みてきたが、11月10日深夜に三ヶ国合意が結ばれた。

カラバフをめぐるロシア・アルメニア・ アゼルバイジャン合意の内容

アゼルバイジャンのアリエフ大統領、アルメニアのパシニャン首相、ロシアのプーチン大統領は共同声明に署名。声明ではモスクワ時間2020年11月10日00時00分よりナゴルノ・カラバフ紛争地域における完全な停戦が宣言されている。

ナゴルノ・カラバフの紛争について何が知られているか?
アゼルバイジャンとアルメニアは現在の位置に留まっており、ナゴルノカラバフの連絡線沿い、またナゴルノカラバフとアルメニアを結ぶ回廊沿いにはロシア平和 維持部隊が展開。国内の避難民・難民は国連難民高等弁務官の管理下に置かれたナゴルノカラバフ領および隣接地域に戻りつつある。捕虜やその他被拘束者、遺体の交換が行われている。同地域のすべての経済・輸送ラインは閉鎖されており、輸送管理にはロシア国境管理機関も一部協力している。

アルメニアのパシニャン首相は共同声明ついて、これは辛い決断だったが選択肢は他になかったと強調した。一方、アゼルバイジャンのアリエフ大統領は、合意文書の署名についてアルメニアの占領とコメントしている。

ナゴルノ・カラバフ紛争は、ナゴルノ・カラバフ自治州が1988年2月にアゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国からの離脱を表明したことから始まった。1992年以降、ロシア、米国、フランスの三ヶ国が共同議長を務めるOSCEミンスク・グループの枠組みの中で同紛争の平和的解決に向けた交渉が行われてきた。

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