研究者らは、降水量と積雪量の新しいデータに基づき、2002年から2018年までの海氷の厚さを計算した。結果、北極海の7つの縁海のうち4つで、平均氷厚が、衛星電波高度計によって取得した従来の気候データよりも60~100%速いペースで薄くなっていることがわかった。
研究者らによると、海氷の厚さは、北極の壊滅的な気候変動の敏感な指標。地球温暖化が最も顕著に現れているのは、まさにこの北極圏だ。北極圏の平均気温は過去最高を更新しており、陸上の氷河と海氷の融解が加速している。年ごとの変動は全体的な傾向をカモフラージュしているものの、研究者たちは、冬の7カ月のうち6カ月で北極の氷の覆いが統計的に有意に減少していることを発見した。
厚い海氷は断熱毛布のように機能し、冬には北極海が大気を加熱するのを防ぎ、夏には北極海を太陽光から保護する。薄い氷は、夏の時期にほぼ完全に消えてしまう。
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